ペット市場の動向|ペット市場拡大の牽引役はペット保険?

ペット市場の動向|ペット市場拡大の牽引役はペット保険?

緩やかに成長するペット市場

矢野経済研究所によると、2019年度のペット関連市場の市場規は1兆5,700憶円。人口減少が進む日本において、ペット関連市場は毎年約2%ずつ拡大してきています。また、今後も安定的に拡大することが予測されており、2021年には1.6兆円を超えると予測されています。

日本の人口が減少する中で、安定的に拡大しているペット市場。ペット市場拡大について、調べてみました。

飼育数は横ばい、猫の飼育頭数が犬を抜いてペットの主流に

一般社団法人ペットフード協会が、主なペットである犬と猫の飼育数のデータを公表しています。2019年の犬と猫の飼育頭数は1,858万頭で、2015年以来ほぼ横ばいに推移しています。

犬と猫のそれぞれの飼育頭数を見ると、2019年の日本全国の犬の飼育頭数は880万頭、猫の飼育頭数978万頭となっています。犬の飼育頭数は減少傾向にあり、10年前の2009年に比べると353万頭も減少しています(2009年の飼育頭数は1,232万頭)。一方で、猫の飼育頭数は近年緩やかではありますが、増加傾向にあり、毎年1%強の増加率で増加しています。

以前は、ペットといえば犬でしたが、散歩する必要がなかったり、室内で飼いやすいといった理由から猫の人気が拡大。2017年には、ついに猫の飼育頭数が、犬を上回りました。その後も、犬の飼育頭数は減少する一方で、猫の飼育頭数の増加が続いており、近い将来、ペットといえば猫という時代が来るかもしれません。

家計調査からわかるペット支出額の拡大

ペットの飼育頭数が横ばいに推移する中、ペット市場は増加傾向にあります。総務省の家計調査のデータを見ると、ペットに対してより多くのお金をかけるようになってきていることがわかります。

家計のペット関連支出(世帯あたり)は、毎年4~6%のペースで増加しています。ペットフード、動物病院代、その他の関連サービスの全てにおいて、増加傾向にあります。

注目したいのは、動物病院代が増加です。2005年の家計支出のデータを見ると、1世帯あたりのペットフード代が4,682円に対して、動物病院代は3,714円でしたが、2019年にペットフード代6,782円に対して、動物病院代は6,328円となり、近いうちには、動物病院代がペットフード代を上回り、ペット関連支出で最大の支出になる見込みです。

動物病院代の増加からもわかるように、多くの日本人がペットに対してより多くのお金を費やすようになってきています。

実は、ペットフードへの支出額からも、その傾向がわかります。一般社団法人日本ペットフード協会がペットフードに関するさまざまなデータを公表しています。公表データを分析すると、ペットフードの流通単価を算出することができます。

実は、ペットフードの流通量は近年横ばいですが、ペットフードの単価が右肩上がりに上昇しています。家計調査でも、ペットフードへの支出額は毎年増加していますが、その要因は、ペットフードの消費量が増えたからではなく、購入するペットフードの単価が上昇したことによります。

このことからも、日本人がペットに対してより多くのお金を費やすようになってきていることがわかります。

急成長を遂げるペット保険

ペット関連市場の中で、もっと成長している分野は、ペット保険市場です。動物病院代が増加したため、ペット保険市場が増加したのか、ペット保険市場が増加しているから動物病院代への支出が増えたのかは不明ですが、いずれにしろペット保険市場の成長は著しいものがあります。

ペット保険市場は、過去5年間、毎年約17%のペースで拡大している、急成長分野です。
アイペット損害保険によると2019年のペット保険市場は、824億円。2018年からの成長率は16%、金額にすると112億円も増加しています。

ペット保険加入率は、現状約10%と言われています。海外の事例を見ると、イギリスでは約25%、スウェーデンに至っては、ペット保険加入率は約65%となっています。日本のペット保険は2000年代に入って、ようやく広がり始め、市場の本格的な拡大は2010年代になってからです。海外とのペット保険加入率を比較いても、まだまだ成長することが見込まれる市場です。

さらなる成長が期待されるペット保険。ペット保険を販売する企業について知りたい方のために、ペット保険会社についても別の記事でご紹介します。

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