広告業界を徹底解説|業界のトレンド、各社の業績・収益力・年収・従業員数(2020年)

広告業界を徹底解説|業界のトレンド、各社の業績・収益力・年収・従業員数(2020年)

日本の広告市場

広告市場規模は緩やかに増加

日本の広告市場は、リーマンショックがあった2008年から東日本大震災のあった2011年まで3年連続で市場が縮小していましたが、2012年以降は平均2%程度の成長率で市場規模が拡大してきています。

ただ、2019年の市場規模(総広告費の金額)は、6兆9,381億円と、前年の6兆5,300億円から6.2%の増加となりました。大幅増加の要因は、2019年からイベント関連の広告費を項目に追加したためです。イベント関連を除くと、総広告費の増加率は3%程度です。

(電通が発表する「日本の広告費」よりビズチェキが作成)

ついにインターネット広告がテレビ・ラジオを抜き最大に

広告市場全体は、緩やかに拡大しています。その最大の牽引役はインターネット広告です。この成長の牽引役のインターネット広告が、2019年についにテレビ・ラジオ広告を抜き、最大となりました。

テレビ・ラジオが徐々に減少傾向にある中で、インターネット広告は年間10%以上の成長率を維持してきた結果です。直近では新型コロナの影響や東京オリンピック延期の影響も懸念されますが、中長期的にはインターネット広告は安定的に成長を続けそうです。

(電通が発表する「日本の広告費」よりビズチェキが作成)

紙媒体関連の広告費の減少に歯止めがかからない

紙媒体関連の広告費は年々減少しています。2015年から2019年の推移を見ると、新聞・雑誌は23%減少、折込チラシ・ダイレクトメールやフリーマガジンなどの紙媒体のプロモーションメディアも17%減少しており、紙媒体での広告の減少の歯止めがかからない状態です。

横ばいに推移していたテレビ・ラジオが徐々に下落

テレビやラジオについては、ほぼ横ばいに推移はしてきていましたが、2019年は前年から2.6%減となりました。2015年から2019年の4年間での減少幅も3.4%となっており、今後は減少傾向が加速していくかもしれません。

インターネット広告・プロモーションメディア広告が市場の成長をけん引

紙媒体やテレビ・ラジオが苦戦する中、インターネットの成長が著しく、広告市場の成長を牽引しています。インターネット広告市場は、2015年から2018年の3年間で82%も拡大しており、過去6年間は毎年2桁(10%以上)の成長率を続けています。

インターネット広告には及びませんが、屋外広告・交通広告や展示・映像などの屋外関連のプロモーションメディア広告は、屋外広告・交通広告のデジタルサイネージへの移行や、訪日外国人の増加や都市再開発などによる展示・映像広告の増加などにより、2012年以降毎年成長しています。

主な広告関連企業

一言で広告と言っても、様々な種類のビジネスがあります。

最も一般的なのは、広告代理店。代表的な企業は電通グループですね。電通グループは広告業界で最大の企業で、その売上高は5兆1千億円もあります。2番手の博報堂DYホールディングスの売上が1兆5千億円なので、電通グループがいかに巨大かおわかりいただけると思います。電通グループは、国内だけでなく海外でも事業を展開しています。実は、電通グループの売上は、国内が1兆9千億円に対して、海外は3兆2千億円。海外のほうが稼ぎ頭になっています。

電通や博報堂は、テレビや雑誌などさまざまな媒体で広告代理店ビジネスを展開していますが、インターネットでの広告に特化した広告代理店もあります。ネット広告代理店の代表的な企業は、サイバーエージェントデジタルホールディングスが挙げられます。サイバーエージェントの売上高は2,694億円、デジタルホールディングは833億円と、電通や博報堂に比べると規模は小さくなりますが、成長性の高いインターネット広告の分野で事業を展開しており、今後の更なる成長が期待できそうです。

広告業界では、広告代理店以外にも、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)という、成果報酬型の広告の販売を行っている企業もあります。代表的な企業はアドウェイズインタースペースバリューコマースなどがあります。

また、媒体(メディア)と広告代理店や広告主の仲介を行うメディアレップという業態もあります。メディアレップの代表的な企業は、GMOアドパートナーズCARTA HOLDINGSなどがあります。

近年、注目を集めているのは、アドテクノロジーという広告配信技術の提供を行う企業です。フリークアウト・ホールディングスGMOアドパートナーズフルスピードFringe81などのさまざまな企業が、さまざまなアドテクノロジーズを開発しています。

さらには、企業のPRを専門に行う、プラップジャパン共同ピーアールなどの企業もあり、広告業界の中でもさまざまな業態のさまざまな企業がビジネスを展開しています。

広告業界企業ランキング

広告業界の企業の主に上場企業の売上、営業利益、従業員数、年収をランキングで紹介します!

売上高ランキングTop10社

売上首位は、ダントツで電通グループ。売上高は5兆1,468億円と、2位の博報堂DYホールディングスの3倍以上です。第2位の博報堂DYホールディングスも、1兆4,662億円と1兆円を超える規模。第3位は、サイバーエージェントで2,694億円と首位の電通グループの約20分の1の規模になります。第10位のバリューコマースの売上高が257億円と、首位の電通の約200分の1の規模。広告業界がいかに電通グループに売上高が集中しているかがおわかり頂けるかと思います。

尚、業界第4位~第10位は、ジェイアール東日本企画東急エージェンシーデジタルホールディングスGMOアドパートナーズファンコミュニケーションズアドウェイズバリューコマースとなりました。

※ サイバーエージェントはインターネット広告事業、デジタルホールディングスはマーケティング事業、アドウェイズは広告事業の売上高

売上成長率ランキングTop10社

売上成長率ランキングを見ると、上位10社のうち8社がアドテクなどのインターネット広告関連の事業を展開している会社が占めています。上位10社のうち、第7位のインサイト、第9位の共同ピーアールがインターネット広告関連以外の事業を主力として展開している会社です。

アドテクなどのインターネット広告関連事業を展開する企業でも、売上高が前年から減少している企業もあります。市場全体としては、高成長を遂げているインターネット広告ですが、企業によって優勝劣敗が鮮明になりつつあるようです。

売上高成長率ランキング首位は、前年から32.9%も成長したインティメート・マージャー。次いでアクセルマークが25.7%、バリューコマースが23.7%となりました。第4位~第10位は、フリークアウト・ホールディングスログリーSMNインサイトGMO TECH共同ピーアールフリービットとなりました。

※ アクセルマークは広告事業、インサイトは広告・マーケティング事業、フリービットはアドテク事業のセグメント売上高の成長率。

営業利益ランキングTop10社

営業利益で首位は博報堂DYホールディングス。営業利益は551億円となりました。尚、売上高で首位の電通グループは、赤字に転落し、34億円の営業赤字になっています。第2位は、サイバーエージェントで192億円。営業利益が100億円をこえたのは、博報堂DYホールディングスとサイバーエージェントのみでした。第3位~第10位は、バリューコマースファンコミュニケーションズセプテーニ・ホールディングスジェイアール東日本企画CARTA HOLDINGSアドウェイズ東急エージェンシーフルスピードとなりました。

※サイバーエージェントはインターネット広告事業、セプテーニ・HDはネットマーケティング事業、CARTA HOLDINGSはパートナーセールス事業とアドプラットフォーム事業、アドウェイズは広告事業のセグメント利益。

営業利益率ランキングTop10社

営業利益率ランキングも、営業利益ランキングと同じくインターネット広告系の企業が上位にランクインしています。営業利益率トップは、セプテーニ・ホールディングスで営業利益率22.9%。第2位のバリューコマースは19.3%、第3位のCARTA HOLDINGSは18.8%。20%前後という高い営業利益率を叩き出した上位3社は全てインターネット広告系企業です。第4位~第10位は、ホープファンコミュニケーションズ共同ピーアールアイモバイルサイバーエージェントインティメート・マージャーSMNとなりました。

※セプテーニ・HDはネットマーケティング事業、CARTA HOLDINGSはパートナーセールス事業とアドプラットフォーム事業、アイモバイルはインターネット広告事業、サイバーエージェントはインターネット広告事業のセグメント利益率。

平均年収ランキングTop10社

広告業界の主要企業での平均年収トップは電通グループで1,169万円でした。第2位は博報堂DYホールディングスで1,079万円。第3位~第10位は、フリークアウト・ホールディングスデジタルホールディングスサイバーエージェントCARTA HOLDINGSジーニーセプテーニ・ホールディングスバリューコマース共同ピーアールとなりました。

平均年収ランキングの上位10社の顔触れは、第1位の電通グループ、第2位の博報堂DYホールディングス、そして第10位の共同ピーアールを除けばインターネット広告系企業が占めています。

★ 他の業界動向も知りたい場合は 注目業界一覧 をご覧ください★

広告業界への転職

広告業界への転職を考えている方は、まずは転職エージェントに相談することをおすすめします。

転職エージェントに相談すれば、広告業界や仕事内容などについてきっちりと説明してくれます。また、各社の 選考の突破率を向上させるために、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策を受けることもできます。

また、自分だけでは見つけることのできない企業を紹介してくれるかもしれませんし、広告業界以外の様々な仕事も紹介してくるので、転職先の幅を広げることができます。

おすすめの転職エージェント
リクルートエージェント
doda
マイナビエージェント
JACリクルートメント
パソナキャリア
type転職エージェント

広告業界 主要企業 売上高Top15社

広告業界の主要各社の全データをご覧になりたい方はこちら

※ 括弧内は、主な事業内容

(※)売上高、営業利益、従業員数の右側に括弧書きで事業名が記載されている場合は、事業のセグメント売上、セグメント利益、セグメントの従業員数を記載。尚、全社調整項目がある場合は、セグメント利益に各事業の売上按分で全社調整項目の利益を配分してセグメント利益を算出。

注目業界カテゴリの最新記事